SFI正式版への道#5 解析ツールに、なぜトロフィー?

SFIには膨大な機能があります。だからこそ、まず網羅的に触ってもらい、回数をこなしてもらう仕掛けが必要でした。全10段階の称号と、105個のトロフィー。「なぜ解析ツールにゲームのような仕組みを?」に、正面からお答えします。本記事は全6回の連載「SFI正式版への道」の第5回となります。
みなさん、こんにちは。Vertysの山本です。
今日は、正式版で一番「え?」と言われる機能の話です。

図:称号バッジ
称号・ランクシステム。SFIを使うたびにトロフィーを獲得し、称号が上がっていく。そう、ゲームのような仕組みです。
高機能なツールほど、使われない
FAの世界で何度も見てきた光景があります。
高機能なソフトを導入したのに、一部の機能しか使われずに終わる。 そのうち、Excelに戻る。
SFIには、9つのブロック、多数の可視化、50種類のアルゴリズム、Backcastによる条件逆算と、膨大な機能があります。全部を使いこなすには、時間がかかります。
PoCで見ていると、上達する人には共通点がありました。
- まず、網羅的に触っている:「こういうときはこのブロック」という地図が頭にある
- とにかく、回数をこなしている:条件を変えて何度も回す。その量が感覚の鋭さになる
つまり、ツール側でやるべきことは、触ったことのない機能に手を伸ばすきっかけと、回数を楽しく続けられる仕掛けです。これを一番うまくやっているのが、ゲームなんです。
トロフィーは全105個

図:トロフィー3種
トロフィーは難易度★〜★★★の3段階。初めて「入力データ登録」を使えばブロンズの「ファーストインプット」、9つのブロックをすべて使えばシルバーの「9ブロック制覇」、回帰でR²≧0.95を出せばゴールドの「R² 0.95」が手に入ります。
| カテゴリ | 数 | 主な獲得条件 |
|---|---|---|
| ブロック | 11個 | 各ブロックを初めて使う、9ブロック制覇 など |
| 解析タスク | 5個 | 回帰・分類・異常予知・クラスタリングの学習を完了 |
| プロセス最適化 | 5個 | 初めての逆算、逆算100回 など |
| 精度 | 6個 | R²≧0.70/0.85/0.95、正解率≧80%/90%/97% |
| アルゴリズム図鑑 | 66個 | 採用モデルとして使ったアルゴリズムを集める |
| 継続 | 9個 | 起動・実行・AI学習の累計回数 |
| ダウンロード | 3個 | 結果のダウンロード回数 |
称号は全10段階、「解いた問い」で昇格する
| 帯・段 | 称号 | 到達目安 |
|---|---|---|
| BRONZE Ⅰ/Ⅱ | データスターター → データアナリスト | 初回起動 /約1週間 |
| SILVER Ⅰ/Ⅱ | 工程アナリスト → 工程エンジニア | 約1ヶ月 /約2ヶ月 |
| GOLD Ⅰ/Ⅱ | ラインエンジニア → ラインオプティマイザー | 約3〜4ヶ月 /約6ヶ月 |
| PLATINUM Ⅰ/Ⅱ | 工場オプティマイザー → 工場データサイエンティスト | 約10ヶ月 /約1年4ヶ月 |
| MASTER/ GRAND MASTER | マスター → グランドマスター | 約2年2ヶ月 /約3年4ヶ月 |
※到達目安は、月25回起動・1起動あたり実行10回の想定ペースです。
担当範囲が「データ → 工程 → ライン → 工場」と広がっていくので、名前を見ただけで上下が分かります。
そして、ここが一番こだわった点です。称号は「使った回数」だけでは上がりません。
| 条件 | 中身 |
|---|---|
| 使い続ける | 起動・実行・AI学習の回数が基準以上 |
| できることを増やす | トロフィーの獲得数が基準以上 |
| 関門を突破する | レベルごとの「指定トロフィー」を獲得 |
3つすべてを満たして、初めて昇格します。たとえばSILVERの関門は、前処理の3ブロックを使うこと。精度の8割は前処理で決まる、という持論からです。
アルゴリズム図鑑も、比較に含まれただけでは獲得できず、実際に採用モデルとして使ったときに獲得します。ただボタンを押すだけでは、上に行けない仕組みです。
上長とVertysが、習熟度を客観的に見られる
工場の上長の方から、よくこう聞かれます。
「部下がどこまで使いこなせているのか、正直よく分からない」
称号があれば、「彼はいまGOLD Ⅰ。4つの解析タスクは一通り回せる。次は逆算を回数こなしてもらおう」 と、共通の物差しで話せます。私たちVertysも、伴走支援で次にどんな支援をすべきかを具体的に決められます。
なお、実績は各PCの中にだけ保存され、工場の外には出ません。
ゲームの表現は、心理的な障壁を下げるため
「データ解析」と聞いただけで、身構えてしまう現場の方は少なくありません。でも、そういうベテランの方こそ、製品と工程のことは誰よりも知っている。本当にデータ解析をやるべきなのは、その方たちです。
「勉強しなきゃ」ではなく、「次のトロフィー、取ってみるか」。
そのくらいの軽さで、新しいブロックに手を伸ばしてもらえたら。それが狙いです。通知は称号アップと★★★獲得時だけで、オフにもできます。PLATINUM Ⅰ到達と、GRAND MASTER到達の方には、証明書と記念品を贈呈します。
今日のまとめ
- 高機能なツールほど、一部しか使われずに終わる。習熟には、網羅と回数が必要
- トロフィー105個・称号10段階。「使った回数」ではなく「解いた問い」で昇格する
- 上長やVertysが、習熟度を客観的に判断できる
- ゲーム的な表現で、データ解析への心理的な障壁を下げる
解析は、やり込むほど強くなる。
次回は最終回、UI、UXの徹底追及です。
それでは、また次回。






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