ユーザー利便性 VS 実装都合(というエンジニアの言い訳) Diary#11
みなさん、こんにちは。Vertysの山本です。
前回、「操作性を革命するぞ!」と宣言しました。
今回は、その裏で繰り広げられた考え方のぶつかり合いの話です。
*最初にお詫びしておくと、ちょっとフィクション入ってます。
我々のチームのエンジニアは、優秀な上に、非常に柔軟なので、実際にはそんなに衝突はないです。
「いつもの操作」が通じない問題
WESEEKから上がってきた画面を初めて触ったとき、
ある違和感を覚えました。
「なんか、いつもの感じと違う」。
Mac文化 と Windows文化
ソフトを作る側(特にデザイナー)の多くは、Macで仕事をしています。
だから、画面の操作感に、自然とMacの文化が入り込みます。
でも、製造現場のPCはほぼ100%がWindows。
たとえば「削除」ひとつ。
Macの世界では Backspaceキー が自然。
でもWindowsの世界では Deleteキー を使う人が多い。
些細なことに見えますよね?
でも、こういう小さなズレの積み重ねが、
「なんか使いにくいな……」という印象になるんです。
本質は「毎日使っているソフトの感覚を尊重できるか」
製造現場のエンジニアが毎日使っているソフトは何か。
ExcelとPowerPointです。
- 右クリックしたら、メニューが出る
- ダブルクリックしたら、編集モードに入る
- ドラッグしたら、範囲選択できる
- Ctrl+Cでコピー、Ctrl+Vでペースト
当たり前ですよね。
ところが、最近のWebアプリでは、
この「当たり前」ができないことが意外と多いんです。
ドラッグしたら画面全体がスクロールしちゃう。
右クリックしたらブラウザのメニューが出るだけ。
ダブルクリックしても何も起きない。
ユーザーは「おかしいな?」とは思いません。
「使いにくいな」と思って、そっと閉じるだけです。
「無意識の操作」をどれだけ受け止められるか
ユーザーは、操作のたびに考えたりしません。
手が勝手に動くんです。
「ここをダブルクリックすれば開くだろう」
「ドラッグすれば選択できるだろう」
「Deleteキーで消えるだろう」
この無意識の動作が、そのまま通じるかどうか。
ここが、操作性の勝負どころです。
最も使う操作は「1クリック」で完了させる
もうひとつ、徹底的にこだわったのがクリック数の削減です。
いちばんよく使う操作は、1クリックで完了させたい。
メニューを開いて → 探して → 選んで……と3ステップかかる操作を、
「そこをポンと押すだけ」 に変える。
1回あたりの差は2秒。
でも1日100回やれば200秒。
1ヶ月で1時間以上の差になります。
視線の動き=操作の流れ
人間は画面を左上から右下に見ていきます。
だから――
- 最初にやる操作は左上に
- 実行ボタンは手の届きやすい位置に
- めったに使わない設定は目立たない場所に
視線の動きと、操作の流れが一致するように画面を設計する。
地味ですが、「なんか使いやすい」の正体はここにあります。
「実装が大変」は事実。でも。
WESEEKには、こうした考え方に基づいて、
たくさんのお願いをしました。
細かいことばかりで、申し訳ないなとは思っています。
でも、PieceMakerブランドのコアコンセプトは操作性の革命。
開発側から「実装が大変です」と言われることもあります。
それは事実です。
でも、ユーザーの使いやすさを、作る側の都合に負けさせない。
この姿勢だけは、チーム全員で共有しています。
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